Rust:
乱数の生成
方法:
Rustは乱数生成に外部クレートを依存しており、rand
が最も一般的に使用されています。乱数生成を開始するには、まずCargo.toml
ファイルにrand
を追加する必要があります:
[dependencies]
rand = "0.8.5"
次に、Rustコード内でrand
を使用して乱数を生成することができます。次はランダムな整数と浮動小数点数を生成する例です:
use rand::{Rng, thread_rng};
fn main() {
let mut rng = thread_rng();
// 1から10の間のランダムな整数を生成
let random_int: i32 = rng.gen_range(1..=10);
println!("Random Integer: {}", random_int);
// 0.0から1.0の間のランダムな浮動小数点数を生成
let random_float: f64 = rng.gen::<f64>();
println!("Random Float: {}", random_float);
}
サンプル出力は以下のようになるかもしれません:
Random Integer: 7
Random Float: 0.9401077112175732
プログラムを再実行すると異なる値が生成されることに注意してください。
詳細な解説
Rustでの乱数生成は、rand
やその依存関係であるgetrandom
を介したもので、オペレーティングシステムの施設やアルゴリズム生成器を幅広く抽象化しています。歴史的に、コンピューティングにおけるランダム性は単純で予測可能なアルゴリズムから複雑で暗号学的に安全な方法へと進化してきました。Rustは、必要なランダム性の質とパフォーマンスに応じて様々なジェネレーターによって支えられることが可能なプラグ可能なRng
トレイトを通じて、この進化を包含しています。
ほとんどのアプリケーションでは、rand
とシステムのRNGに依存することで、シンプルさとエントロピーの良いバランスが得られます。しかし、暗号化アプリケーションに対しては、rand
はシード生成にgetrandom
を委ねますが、これはOS固有のメカニズム(例えば、Unix系システムでは/dev/urandom
)に依存し、暗号学的に安全なランダム性を保証します。
一方、rand
で満たされない特定のニーズがある場合、他のクレートを探索したり、数学モデルに基づいたカスタムジェネレーターを実装することも一つの方法です。とはいえ、大多数の使用例において、rand
及びそのエコシステムは、Rustアプリケーションに効率的かつ簡単に統合できる堅牢な解決策を提供しています。